007映画で英語の勉強 they が彼らでなく、世間一般の人を表す用法 本来 I なのに me を使う用法 人称代名詞 第2弾
前の記事で、we、you が今話している 我々、君 という特定の人でなく、世間一般の人を表すと言う事を勉強しました。
今日は、その続きの they を勉強します。
加えて、I なのに me を使うといった、本来、主格を用いるべきなのに、目的格を用いることを勉強します。
■■they
(3)they 話し手と話し相手を含まない人一般を表す
ロイヤル英文法の例文では、
They say that she will marry.
(彼女は結婚するといううわさだ)
英文法解説(江川泰一郎著)では、
They say fireworks originated with the Chinese.
花火は中国人が始めたものと言われている。
ユア・アイズ・オンリーでは、
007はスキーをしている所をバイアスロンの選手に命を狙われます。何とか逃げ切った後、そのバイアスロンの選手を知っていたスケータのビビに彼の情報を集めに行きます。
00時間56分30秒
They say he’s a defector from East Germany.
東ドイツからの亡命者だといううわさよ。(ビビ)
スペクターでは、
ジョイント・セキュリティ・サービスのヘッドの C が、世界で連携して情報を統合する提案をしましたが、南アフリカの反対で実現しませんでした。
C は M に言います。
時間の問題さ、南アフリカも納得するさ。(C)
01時間00分48秒
And you know they say, Rome wasn’t built in a day.
みんな言うだろ、ローマは一日にして成らずだよ(C)
これはことわざですから、they は一般の人ですよね。
オクトパシーでは、
カマル・カーンは007を殺そうとしましたが、007はうまく逃げました。カーンがその事をオクトパシーに報告に上がったところ、007がそこにいました。
それにしても器用に生き延びるな(日本語字幕(戸田奈津子さん))とカーンが言うと、
01時間10分11秒
You know what they say about the fittest.
最適者についてみんなが言っているのは知っているよね。(007)
日本語字幕(戸田奈津子さん)では、
適者生存の法則さ
です。
fittest survival of the fittest=最適者生存
トゥモロー・ネバー・ダイでは、
カーヴァーは英国艦隊が中国に近づいているその現場にステルス船で赴き、その場から北京に向けてミサイルを発射しようとしてます。
007と中国の女性諜報員ウェイ・リンは、これを阻止するために、ステルス船に機雷をしかけ沈没させようと、船を探しに出かけました。
危険な任務に向かっていくわけですが、きれいな夕方の景色です。二人の会話です。
たいていは、もちろん退屈な仕事だけど、時々、こんな美しい夕暮れに船で行くこともある、そして、腐敗した西側の退廃的なスパイといっしょに働くこともある。(ウェイ・リン)
01時間32分11秒
And they say Communists don’t know how to have fun.
共産党員は楽しみ方を知らないと言われているよね。(007)
Communist 共産党員
ルミナス英和・和英辞典
ダイヤモンドは永遠にでは、
密輸したダイヤモンドを受け取った男は大富豪のウィラード・ホワイトの右腕の男です。それを目撃した007とティファニー・ケイスがホワイトが保有するホテルを見上げて話してます。
00時間53分04秒
Do you see the top?
The penthouse?
They say Willard Whyte hasn’t set foot out of there in three years.
一番上が見える?(ティファニー)
ペントハウスかしら?(ティファニー)
ウィラード・ホワイトはこの3年間、あそこを出てないという話よ。(ティファニー)
penthouse ビルの屋上に作ったアパート式住宅《普通は高級》; (マンションの)最上階の部屋
ルミナス英和・和英辞典
■格
■■主格に代わって用いられる目的格
特に、 It is … 形式の主格補語などに目的格が用いられることがある。
Who’s there? (It’s) me.そこにいるのは誰?私だ。
本来は主格だが、単に Me の代わりに I を用いることはしない。It’s I というのは形式ばった言い方。
It was him that did it.それをやったのは私だ。
He is more genius than her. 彼は彼女より寛大だ。
とロイヤル英文法(綿貫 陽/宮川 幸久/須貝 猛敏/高松 尚弘 著)に載ってます。
(ちなみに、この It is ~ that は強調構文です。この記事で勉強してます。)
007映画ではどうなっているか見てみましょう。
スペクターでは、
ブロフェルドと007の会話です。
ル・シッフル、グリーン、シルヴァー。(ブロフェルド)
みんな死んだ。(007)
君は私の世界を邪魔してきた。私も君の世界を壊した。ヴェスパー・リンド、とか、M も死んだ。(ブロフェルド)
01時間46分31秒
Me.
It was all me, James.
It’s always been me.
私だよ、全部私だよ、ジェイムズ、ずっと私だったんだ。(ブロフェルド)
ロシアより愛をこめてでは、
007はトルコに来てます。トルコ支局長クリムベイとジプシーの所にいた時にソ連の襲撃隊に襲われます。ジプシーたちと戦い、ソ連の襲撃隊を退散させます。ジプシーの長は捕まえた襲撃隊を尋問した結果をケリムに話します。ケリムはそれを訳して007に伝えます。
00時間46分50秒
It was me they were after.
彼らが狙っていたのは私だそうだ。(ケリム)
私を愛したスパイでは、
007と協力しているソ連の女性諜報員アニア少佐は、同じく諜報員で自分の恋人が殺された時に、007が同じ場所にいたと知りました。
あなたが殺したの?(アニア)
スキーで滑っている時に、背中から銃を撃たれたら、顔を覚える時間なんかはない。(007)
01時間21分59秒
In our business, Anya, people get killed.
We both know that.
So did he.
It was either him or me.
この仕事では、人は殺される。(007)
我々はそれを知っている。 (007)
彼もだ。 (007)
殺されるのは、彼か、私か、だった。 (007)
彼、私、どちらも目的格になってます。
ちなみに、So did I. は倒置です。この記事で勉強してます。
トゥモロー・ネバー・ダイでは、
英国の軍艦が沈められたのは、メディア王カーヴァーが関わっていると見て、カーヴァーが催すパーティに007を派遣します。そこで昔007の恋人で、今はカーヴァーの妻となっているパリスと会います。二人の会話です。
旦那さんは問題と掛かり合いになっているかも知れない。(007)
彼は放送界の帝王よ。(パリス)
00時間33分56秒
If you think you’re going after him, you’re the one who’s in trouble.
Perhaps, but it’s either him or someone in his organization.
あなたが夫の事を追求すると考えているなら、あなたが困る事になるわ。(パリス)
たぶんね、でも、彼か彼の組織の誰かなんだ。(007)
air 〔ラジオやテレビによる〕放送
英辞郎on the WEB
スペクターでは、
007はホワイトに背後の男について聞いてます。ホワイトがしぶっているので、娘さんを守ろうとしているのか、と言います。
00時間57分56秒
She’s clever.
She’s smarter than me.
She knows how to hide.
あの子は賢い。(ホワイト)
あの子は私より利口だ。 (ホワイト)
あの子は隠れ方を知っている。 (ホワイト)
She’s smarter than me. は、She’s smarter than I am. です。
この比較級の than me では、比較しているのが she と I という主語です。それをここでは、I を me にしてます。ところが比較級では、そもそも比較しているのが目的語の時もあります。例えば、
・He likes me better than her (=than he likes her).
彼は彼女(を好いている)よりも私のほうを好いている
(この記事で勉強してます)
だから、than me はいつも 主格が目的格になった形と言うわけではありません。
また、rather you/him/her/them than me という用法もあります。私じゃなくて良かったと言う意味になります。この記事で勉強してます。
以上、人称代名詞を勉強してきました。
007映画で英語を勉強して、250記事を超えました。好きな映画で英語を勉強するのは楽しいものです。この記事に全体の目次がありますので、ぜひともお好みの記事からご訪問ください。