007映画で英語の勉強 200 miles an hour 時速200マイル、one million dollars a hit 殺し1件で100万ドル、 ~につき を表す a
a は、
基本的には「(ある) 1 つの」の意.
① 1 つの
② ある(1 つの, 1 人の)
③ どの…も
④ …につき
とルミナス英和・和英辞典にあります。
④の例は、
(単位を表わす語につけて) …につき, …ごとに
drive at eighty kilometers an hour 時速 80 キロで運転する.
We learn English five hours a week. 私たちは週 5 時間英語を習う
今回は、単位を表わす語につく …につき の④の例を007映画のセリフで勉強しようと思います。
■an hour(1時間につき)、a day(一日につき)、a year(一年につき)
上記の eighty kilometers an hour、 five hours a week にあるように、単位を表わす語の後 a をつけて、~につき、を表します。
トゥモロー・ネバー・ダイでは、
英国軍艦が、偽のGPS信号により自艦の位置認識を誤ったまま、攻撃され沈没しました。007はその地点に飛行機で来てます。
海中の沈没船を確認すべく、これからHALOジャンプ=高高度降下低高度開傘をしようとしてます。米国軍人からその説明を受けてます。
01時間05分57秒
You’ll be traveling at over 200 miles an hour.
時速200マイル(時速320km)以上で降下していく。(軍人)
mile と言う単位の後の an です。
慰めの報酬では、
ドミニク・グリーンがメドラーノ将軍に話してます。
00時間26分33秒
The Haitians elect a priest who decides to raise the minimum wage from 38 cents to $1 a day.
ハイチ人は、最低賃金を 一日当たり 38セントから1ドルに上げることに決めている司祭を選挙で選んでいる。(グリーン)
priest 司祭、聖職者
1$ の $ と言う単位の後の a です。
ネバーセイ・ネバーアゲインでは、
スペクターはNATOの核弾道を奪い、西側諸国を恐喝します。
それぞれの国家の年間石油購入額の25%を支払えば、恐ろしい事は起きないだろうと。
西側諸国の一人の高官が立ち上がって言います。
00時間32分53秒
That would be $25 billion a year!
それは、1年につき250憶ドルにもなる!(高官)
$25 billion = 25 billion dollars の dollar と言う単位の後の a です。
■1オンス当たり
ダイヤモンドは永遠にでは、
007はダイヤモンド密輸人に化けて、密輸仲介人のティファニー・ケイスに会ってます。
007は密輸するダイヤモンドの量を聞きます。
00時間20分43秒
50,000 carats.
At 142 carats an ounce, that’s an awful lot of ice.
50,000カラットよ。(ティファニー)
1オンスにつき142カラットだ、それはすごい量のダイヤだ。(007)
1オンス=28.3グラムなので、142カラット=28.3グラム、つまり1カラット=0.2グラム
だから、50,000カラット=10,000グラム=10kg、確かにすごい量ですね。
ice ダイヤモンド
carat と言う単位の後の a です。
■a hit(殺し一件当たり)、a contract(契約一件当たり)
黄金銃を持つ男では、
007が M の部屋で、黄金銃を持つ男のスカラマンガの経歴について話してます。
00時間11分19秒
The KGB recruited him, they trained him in Europe, where he became an overworked, underpaid assassin.
He went independent in the late ’50s.
Current price, one million dollars a hit.
ヨーロッパでKGBにリクルートされ訓練を受け、過剰労働・低賃金の殺し屋になり、
その後、1950年代後半に独立。
今や、殺し1件で100万ドル(=1.1億円)。(007)
1950年代とかの言い方は、この記事で勉強しました。
dollar と言う単位の後の a です。
同じく黄金銃を持つ男では、
007はスカラマンガの島に行きます。007は部屋を見回して言います。
01時間43分3秒
You live well, Scaramanga.
At a million dollars a contract, l can afford to, Mr. Bond.
You work for peanuts.
良い暮らしをしているな、スカラマンガ。(007)
一契約で100万ドルなんだ、こういう暮らしもできるさ。(スカラマンガ)
君は、はした金で働いているよな。(スカラマンガ)
peanut [複数形で単数扱い]わずかな金額, はした金
dollar と言う単位の後の a です。
余談ですが、
ここまでで、おもしろいのは、
At 142 carats an ounce,that’s an awful lot of ice.
1オンス当たりで142カラットだ、それはすごい量のダイヤだ。
At a million dollars a contract,l can afford to, Mr Bond.
一契約当たり100万ドルなんだ、こういう暮らしもできるさ。
とこれらはみんな at が使われている事です。
こういうのが at のイメージなんですね、おもしろいですね。
さて、a の話に戻ります。
■~につきの a は、元々由来が違う
こうした用法の a ですが、冒頭の
① 1 つの
② ある(1 つの, 1 人の)
③ どの…も
An automobile has four wheels. 自動車には車輪が 4 個ある.
④ …につき
drive at eighty kilometers an hour時速 80 キロで運転する
で、
私は④の意味だけ、異質な感じがしてました。
③のどの…も から、(特定の1時間でなく)どの1時間でも 80㎞と、私的に無理にイメージ化してましたが、今一つ、しっくりしてませんでした。
今回勉強して、ようやくそれがわかりました。
英文法解説(江川泰一郎著)に見つけたのです。
不定冠詞は古期英語の数詞 ān(=one)から発達したものだが、~につき だけは、古期英語の前置詞 an(=on、in)が短縮されたものであるという。
つまり once a day は once in (a) day ということになるが、この用法は alive, asleep に残っている。
とあります。なるほど、元々の由来が違うのですね、これでしっくりしました。
~につき、の a について、今回、勉強しました。とても、おもしろかったです。
007映画で英語を勉強して、300記事を超えました。好きな映画で英語を勉強するのは楽しいものです。この記事に全体の目次がありますので、ぜひともお好みの記事からご訪問ください。