007映画で英語の勉強 whatever は、~するものは何でも(whatの強調)と、どんなものが~しようとも、の二通りの意味がある。前編。

whatever は、
名詞節を導いて、関係代名詞 what の強調形で、~するものは何でも、と言う意味
Whatever has a beginning also has an end.
始まりがあるどんなことも、終わりがある、
Whatever you break you will have to pay for.
あなたが壊したものは何でも弁償しなくてはならないでしょう。
と、
副詞節を導いて、どんなもの(こと)が(を)~しようとも、という意味
Whatever happens, I will go.
何が起ころうと、私は行きます。
の二つの意味があることが、ロイヤル英文法(綿貫 陽/宮川 幸久/須貝 猛敏/高松 尚弘 著)に載ってます。

007映画ではどうなっているか見てみましょう。

■~するものは何でも、名詞節用例

慰めの報酬では、
ボリビアで、007と仲良くなり協力した女性現地駐在員は殺されました。M は暴走気味の007に厳しく言い渡します。
業務から外すわ、
01時間19秒14秒
You’ll give whatever weapons you have to these men and leave with them now.
持っている武器は何でも、この人たちに渡して、いっしょに行きなさい。(M)

同じく慰めの報酬では、
国を追われたメドラーノ将軍は、ドミニク・グリーンに国を取り戻してやると言われ、その代わりに何が欲しいんだと、聞きます。
ここの砂漠だ。(グリーン)
石油はないぞ。(メドラーノ将軍)とか言う会話があって、
あるかも、ないかも。(グリーン)
00時間27分49秒
But we own whatever we find.
でも、見つけたものは何でも我々のものだ。(グリーン)

ダイ・アナザー・デイでは、
北朝鮮から捕虜交換で戻った007は、機密を漏らしたと疑われ、M に00の資格をはく奪されます。
007は独断で、キューバに行き、重要な情報をつかみます。
M は007を呼び出し、007が得た情報を聞き出そうとします。
01時間01分16秒
Oh, I know you`ll do whatever it takes to get the job done.
あなたは、仕事を成し遂げるために必要な事は、何でもやりますからね。(007)

◆◆コラム what it takes to 動詞

whatever it takes to 動詞 が出てきます。
これは、what it takes to 動詞 を強調しているわけですが、この what it takes to は、
即戦力がつくビジネス英会話(日向清人 著)で初めて出会った言葉です。意味は(ある目標を達成)するのに不可欠なこと(もの)です。例文としては、
Hence the companies will do what it takes to maximize that profit. したがって、会社である以上、利益を最大にしようとするものです。
と記載されてます。

まず応用例から先に言うと、これはけっこう実戦に使える言葉だと思います。
what it takes to run
経営に必要なこと
have what it takes to be a leader
リーダー[指導者]たる資格を持つ[有する]、人の上に立つ度量[器]の持ち主である
do whatever it takes to win
何としてでも勝つ、勝つためなら何でもする[手段を選ばない]
possess what it takes to
~するために必要なもの[素質]を持っている
understand what it takes to
~するために何が必要かを理解する
spend whatever it takes to
~するために必要な支出を全て行う
英辞郎on the WEB に載ってます。

what it takes to がなぜ、そういう意味になるかは、
まず、take には、
〈時間・労力・空間など〉を必要とする, 取る, かける
という意味があり、
(しばしば it を主語として) (人にとって…するのに)〈時間など〉がかかる.
とルミナス英和・和英辞典にあります。
例文として、
It takes only ten minutes to walk there.
そこへは歩いて 10 分しかかからない.
これはおなじみですね。
次の例文は、
It takes courage to acknowledge one’s mistakes.
過失を認めるには勇気がいる.
これですね。これで what it takes to が(ある目標を達成)するのに不可欠なこと(もの)、という意味がわかりますね。

it については、引き続き、ルミナス英和・和英辞典では、
上の文の it は時間・環境などを表わす非人称の it とも, 形式主語の it とも考えることができる
とあります。
が、ここは、環境っぽいものが要求するんだ と考え、そんなに難しい単語の集まりじゃないので、そのまま覚えて、上記の英辞郎on the WEBの応用例を使えるようになれば良いのだと、私は思いました。

007では、他にも例が見られます。

ゴールドフィンガーでは、
ゴールドフィンガーは、米国の金塊貯蔵庫フォートノックスを攻撃しようとしてます。女性パイロットのプッシー・ギャロアは攻撃前に空から催眠ガスをまき、護衛している軍隊を無力化させるのが役割です。
007はプッシーを寝返らせようとしてます。
君がこんな犯罪に加担しているとは思いたくない。(007)
やめて、興味ないわ。行きましょう。(プッシー)
01時間26分34秒
What would it take for you to see things my way?
A lot more than you’ve got.
君が僕と同じような見方で物を見るようになるには、必要な物は何だろう?(007)
あなたが持っているのより、はるかに多いものね。(プッシー)

日本語字幕(保田道子さん)では、
おれに寝返らないか?
問題外ね。
です

長くなりましたので、続きは別の記事にします。

007映画で英語を勉強して、300記事を超えました。好きな映画で英語を勉強するのは楽しいものです。この記事に全体の目次がありますので、ぜひともお好みの記事からご訪問ください。

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