007で英語の勉強 a hell of、とか get the hell out とか hell(地獄)のいろいろな用法 第4弾

What the hell’s going on? 一体全体、何が起きているんだ?
のように、疑問詞を強調する hell は、
この記事この記事で勉強しました。
他にも hell の用法はあるので、あくまで自分用に、3つのグループに分けて、勉強してます
単なる間投詞 
 Hell!
地獄その物、地獄のようなもの
 hell、
 go to hell
 to hell with、
 give…hell、
 look like hell、
 比較級 than hell
すごい、とか強調
 sure as hell、
 a hell of、
 get the hell out of、
この記事で、間投詞の Hell! について勉強しました。
この記事で、go to hell とか、to hell with を勉強しました。
この記事で、give…hell とか、look like hell を勉強しました。

で今日は、最後の すごい、とか強調 をやります。

■すごい、とか強調

■■sure as hell 確かに, 間違いなく

(as) sure as hell 確かに, 間違いなく.
ルミナス英和・和英辞典

ダイ・アナザー・デイでは、
北朝鮮のムーン大佐による侵略戦争を阻止すべく、007とアメリカの女性諜報部員ジンクスは空からスイッチブレードと呼ばれる一人乗りのグライダーに載って、北朝鮮に潜入しようとしてます。
二人とも北朝鮮の領空に入った。(ロビンソン)
リラックスしろよ、ロビンソン、(ジンクスの上司ファルコ)
01時間47分17秒
If our radar can’t see those switchblades, the North Koreans sure as hell can’t.
我々のレーダにも映らないなら、北朝鮮のレーダには絶対映らないよ。(ファルコ)
確かにの sure を as hell という言葉で強調しているんですね。

switchblade   飛び出しナイフ
airspace     領空
sure      (副詞)確かに

■■a hell of すごい

a hell of a
《俗》
(1) 大変な[非常に]…, すごい[く]….
・I like you a hell of a lot. あなたが大好きだ.
(2) とてもよい[ひどい]…, すばらしい….
have one hell of a time とても楽しい[つらい]時を過ごす.
《俗》……《略式》 よりもさらにくだけた品位に欠ける語・句で, 普通限られた仲間うちで用いたり, 特殊な効果を狙って使う.
ルミナス英和・和英辞典
((2)は反対の意味を持ちますね。後でやります)

ロシアより愛をこめてでは、
007はトルコ支局長のケリムといっしょに、地下からロシアの領事館にしかけた潜望鏡で会議室を覗いています。
将軍が誰かにどなっている、とかケリムが言って、007と交代します。
00時間36分45秒
He’s giving him a hell of a blowing up for something.
将軍は、何かに関して相手をすごくしかり飛ばしている。(007)

blow up しかり飛ばす、どなりつける
ルミナス英和・和英辞典

すごい blowing up を食らわしているって事ですね。

消されたライセンスでは、
フェリックス・ライターは、麻薬王サンチェスに捕まってしまいました。
200万ドルで裏切った仲間がいるのです。その男がライターに言います。
00時間21分19秒
Sorry, old buddy, but two mil is a hell of a chunk of dough.
すまんな、相棒。でも、200万ドル(2億円強)はすごい量の現ナマだ。(裏切った男)

mil       百万ドル(英辞郎on the WEB)
buddy      (男の)仲間、(助け合いの)相棒
chunk      大量, たくさん (of).
dough      金銭, 現なま
ルミナス英和・和英辞典

ロシアより愛をこめてでは、
007はロシアの領事館を爆発させて、煙の中を避難する人たちの混乱の中でタニアの所に行き、暗号解読機を運び出そうとしてます。
タニアが言います。
01時間05分01秒
I thought it was for tomorrow, but today is the 13th, isn’t it?
It is a hell of a time to be superstitious.
明日の(14日の)予定だったわよ、今日は13日でしょ。(タニア)
迷信深くなるには、ものすごい日だ。(007)

superstitious   迷信深く、迷信の、迷信的な 
ルミナス英和・和英辞典

これは、ルミナス英和・和英辞典の、
(2) とてもよい[ひどい]…, すばらしい….
have one hell of a time とても楽しい[つらい]時を過ごす.
という、反対の意味を持つ用例です。
ペタエリ英語には、
“have a hell of a time” や “have one hell of a time” は二つの意味があるの。
①嫌な時間を過ごす / つらい経験をする
②楽しい時間を過ごす / 楽しい経験をする
だから、“a hell of a time” / “one hell of a time” は、「(良くも悪くも)ものすごい時間(経験)」のことで、文脈や言い方によって、嫌な時間(経験)と楽しい時間(経験)っていう全く反対の意味になるの。
と説明があります。
そういう事だったのです。それで、私は、ものすごい日だ、と訳しました。
日本語字幕(保田道子さん)では、
⒔日は厄日さ
です。

消されたライセンスでは、
サンチェスを追いかけるために、南米の国に渡った007の所に Q が来ました。最初は、ここは君の来るところじゃない、とか言っていた007ですが、いろいろ助けてもらった後、言います。
00時間21分19秒
You’re a hell of a field operative.
あなたはすごい現場諜報員だ。(007)

日本語字幕(戸田奈津子さん)では、
君は現場でも一流だ
です。

シチュエーション上、ひどいじゃなくて、良い、という意味になります。

operative    諜報員

■■get the hell out、get the hell off 強調

get the hell out 《略式》 さっさと出る(去る)
ルミナス英和・和英辞典

トゥモロー・ネバー・ダイでは、
007は世界のテロリストが集う武器交換会に潜り込んでいます。現場の状況を動画で本部に送ったところ、そこを一気に破壊するために、海軍提督が、軍艦からミサイルを発射させました。
チャールズは、007に言います。
00時間03分30秒
Now, get the hell out of there!
さっさと脱出するんだ。(チャールズ)

ダイヤモンドは永遠にでは、
CIA、米軍は007がブロフェルドのテロを止めることができたと判断して、ブロフェルドの海上基地を攻撃しようとしてます。
01時間46分33秒
Come on, Bond.
Get the hell off that rig.
さあ、ボンド、脱出するんだ。(攻撃側指示者)

rig 装置、装備、船の装備、艤装

この強調と言うのは、元々の言葉に the hell という言葉を付け加えて強調しているわけですから、それを取っても文としては成立します。

Now, get the hell out of there!
 ↓
Now, get out of there!

Get the hell off that rig.
 ↓
Get   off that rig.

そういう意味では、疑問詞を強調する the hell もそうでしたね。
What the hell’s going on?
 ↓
What’s going on?

Well, how the hell does he know these things?
 ↓
Well, how does he know these things?

ここまで、hell を見てきました。
冠詞の有無で見てみると、
冠詞が付くものは、定冠詞では、
What the hell’s going on? 一体全体、何が起きているんだ(ローバック提督)
Now, get the hell out of there!
さっさと脱出するんだ。(チャールズ)
で、不定冠詞では、
Is is a hell of a time to be superstitious.
明日の(14日の)予定だったわよ、今日は13日でしょ。(タニア)
迷信深くなっている時じゃない。(007)
がありました。

冠詞が付かないのも、けっこうありました。
Oh, hell.
畜生!(エレクトラの警備主任)
という間投詞は the がつかないのはまあうなづけるとして、下記は、冠詞が付いてませんでした。

See you in hell, James.
じゃあ、地獄で会おうぜ、ジェイムズ。(ヤヌス)
Go to hell!
消え失せろ!(マドレーヌ)
Oh, to hell with dignity.
威厳なんて構うものですか、(M)
Well, I do hope you gave your parents hell for that.
ご両親に怒ってないよね。(007)
You look like hell.
ひどい顔、(M)
he’ll be madder than hell.
ものすごく怒るでしょうね。(芸人)
If our radar can’t see those switchblades, the North Koreans sure as hell can’t.
我々のレーダにも映らないのだから、北朝鮮のレーダには絶対映らない。(ファルコ)

hell は私のイメージでは、太陽 the sun のように世の中に1個しかないので、必ず the hell になってもよさそうな気がしますが、違うんですね。そう言えば、hell と反対の言葉の heaven もけっこう the が付かない用法が007映画の中でも見られます。いつか記事にしようと思ってます。

以上、hell を勉強してきましたが、学校の教科書や参考書にも載ってなく、社会人が勉強するビジネス英語のどんな教材にも載ってないものでしたから、おもしろかったです。

でも、地獄そのものを表す hell 以外は、多くは
《略式》…くだけた感じ、
《俗》…《略式》 よりもさらにくだけた品位に欠ける語・句
《卑》…人前で使ってはいけないとされる.
ルミナス英和・和英辞典
でしたので、ビジネスには使わず、映画を理解することに役立てる、といったところかな、と思ってます。

007映画で英語を勉強して、300記事を超えました。好きな映画で英語を勉強するのは楽しいものです。この記事に全体の目次がありますので、ぜひともお好みの記事からご訪問ください。

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