007映画で英語の勉強 h が発音されなかったり、余分に付け足されたりする イタリア訛の英語 後編

イタリア人の英語の発音は、h の発音が無視されたり、あるいは余分に付け足されたりします。
これは、サンダーボール作戦に出てくる、フィオナ・ヴォルペ Fiona Volpe と言うイタリア人の女性の殺し屋のセリフで、大変顕著にみられます。

前の記事で、この人のセリフにそって、h を言わないところを勉強しました。

今日はその続きです。

■h をキチンと言う

全て h を落とすわけでもなく、h を発音することもあります。

01時間25分31秒
What a blow it must have been, you having a failure.
ハヴィング はちゃんと、
ハヴィング と言ってます。

動詞の having の h はちゃんと言ってますね。

01時間26分07秒
Tell them we’ve been held up by the Junkanoo.
ヘルド はちゃんと、
ヘルド と言ってます。

動詞の held の h はちゃんと言ってますね。

■h がない所に余計な h を付ける

ここがびっくりしました。ない所に h をつけるのです。

01時間22分46秒
It’s extraordinary, isn’t it?
イッツ エクスローディナリ ではなく、
イッツ ヘーストロディナリ と聞こえます。

01時間10分27秒
If Bond had died last night as a result of your hastiness,
as a result ですが、
アズ ア リザルト でなく、
ヘズ ア リザルト と聞こえますす。

■解説

この記事では、英語で、h の音が落とされるのは、意味上、重要度の下がる機能語でした。 しかし、フィオナのセリフでは、内容語も h を落とされてます。いろいろ調べると、

weblio スピーキングテストコラムでは、
イタリア語圏で話される英語は、発音も多少イタリア語の影響を受けています。具体的には、子音に母音が加えられたり、[h]の発音が無視されたり、あるいは余分に付け足されたりします。

[h]の音が発音されない場合や余計に追加される場合がある
イタリア語訛りでは h の音をはっきりと発音されずに消失してしまう場合があります。たとえば how は標準的には [haʊ]と発音しますが、イタリア語訛りでは[h]が消失して「アウ」のような発音に近づきます。
とあります。

みんなのイタリア語 によると、
イタリア語の単語には、Hが入るものがあるが、基本的に発音しない。avere:持っている の活用した時の形
ho(一人称単数)  →オ、
hai(二人称単数)  →アイ、
ha(三人称単数)   →ア、
hanno(三人称複数) →アンノ
それ以外のhの付く単語は、ほとんど外来語由来
hamburgher[アンブルゲル]ハンガーガー
hobby   [オビー]   趣味

他にいろいろ調べると、固有名詞も h を落とすようで、サッカーの本田選手も、イタリアでは、オンダと言われていると、イタリア人 Hondaの発音 でググるとたくさん出てきます。固有名詞などは、私は、内容語として最もキーとなる言葉だと思うので、最初は何を言っているか、聞く方も大変でしょうね。

イタリア人が h を発音しないのは、元々そういう音が無いからとわかりましたが、余計な所に h をつけてしまうのはどうしてなのか?
検索すると、何人かの人は、元々 h の発音がないので、英語をしゃべる時に、意識しすぎて余計な h をつけるとか、混乱してつけてしまうでのはないかと推測してます。

◆◆コラム h 関係でいろいろ見つけた情報

■■h を落とす麻薬王サンチェス の英語

イタリア語の他に、スペイン語でも h は発音しないようです。
スペイン語ADELANTE
Langland

消されたライセンスには、麻薬王 Sanchez サンチェスという男が出てきます。Sanchez と言う姓の起源はスペインとあります。
SANCHEZ名前の意味と由来
 
固有名詞の h を落とすシーンです。
消されたライセンスで、
麻薬王サンチェスは警備主任ヘラーについて、部下に聞きます。
01時間52分22秒
Where’s Heller?
ヘラーはどこだ?(サンチェス)

ホェア イズ ヘラー? でなく、
ホェア イ セ ラー? と聞こえます。

■■an historic と文書の綴りも変えてしまう

消されたライセンスでは、
01時間14分55秒
This is a historic moment.
ディス イズ ア ヒストリック モーメント でなく、
ディス イズ アアニストリック モーメント と聞こえます。
h を発音してません。 historic は形容詞ですが、強勢は his でなくto にあります。だから発音しないのもありと思いますが、
ここで言いたいのは字幕です。
字幕が a でなく、an になってます。つまり、
This is an historic moment. です。
文書での a が an になるのは驚きでした。

ロイヤル英文法(綿貫 陽/宮川 幸久/須貝 猛敏/高松 尚弘 著)にその説明がありました。
an historic ~
無強勢の第一音節の語頭の[h]を発音しないで、an をつけることがある。英国に多いが、an historic ~ などは米国の文書にも見られる。
とあります。文書でも an をつけることもあるんですね。

イタリア訛の英語を勉強しました。007映画でも、イタリア人の話し方を再現しているので、イタリア人と英語で話すときに、この事を思い出すと良いのでしょうね。

私たち日本人も、同じようなものなのでしょうね。
私も、[r] と [l]、とか、[θ] とか[w]、4つのア æ、ɑ、ə、ʌ とかを発音の本を読んで、頑張って発音しようとしてます。でもナチュラルスピーカは変な発音と思っているでしょう。それでも、正しい発音を心がけようと思います。
英語学習最強プログラム(土屋雅稔著)にあります。
æを、その人なりに安定して発音していれば、例え日本人訛があっても、この人のæはこういう音なんだ、と聞き手の方が判断できるようになる、とありますので。

以上、イタリア訛の英語を勉強しました。

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