007で英語の勉強 as if で、まるで~のように(事実では無いことを表す仮定法)

as if、as though で始まる節では、話し手が事実でない、あるいは疑わしいと感じている場合には、仮定法過去、仮定法過去完了を用いることができる。as if の前にある節と同じ時の内容を表す場合は、 as if 以降は過去となる。これで まるで~のように の意味。
また、仮定の意味がなく、単に様子を表す場合には直説法の動詞を用いる。特に It looks (seems) as if ~ は、~らしい という意味を表し、後に現在、未来、現在完了の動詞がくるのがふつう、
とロイヤル英文法(綿貫 陽/宮川 幸久/須貝 猛敏/高松 尚弘 著)にあります。

007映画のセリフではどうなっているか見てみましょう。

■as if 仮定法

まず、仮定法の方から、

ネバーセイ・ネバーアゲインでは、
007はラルゴの船でラルゴのガールフレンドにキスをしようとしています。ラルゴをわざと刺激するためです。そのためにこう言います。
01時間36分07秒
I want you to respond as if you liked it.
まるでキスが気に入っているように反応して欲しい。

as if の前が I want という現在形で、それと同じ時の話なのに、as if 以降は過去形です。
ですので、まるでキスが気に入っているように、という事になると思います。

日本語字幕では、
君にキスする
君は熱くこたえる
となってます。
意訳されているようです。

ダイヤモンドは永遠にでは、
ブロフェルドは、レーザ・ビームで地上を攻撃をする人工衛星を作り、ホワイト社のロケットに乗せ、発射後、誘導システムを乗っ取ります。
管制ルームの技術者たちのセリフです。
何かが誘導システムを乗っ取ったようだ。(技術者)
01時間34分08秒
It’s as if it had a will of its own.
まるで、自分自身の意思を持っているようだ。(技術者)

ロケットが自分自身の意思を持っているというのは、ありえませんが、
as if の前が It is という現在形であり、それと同じ時の話なのに、as if 以降は過去形です。
ですので、こちらからの指示が効かない、まるで、自分自身の意思を持っているようだ、という事になると思います。

日本語字幕(保田道子さん)では、
操られているようだ
です。
意訳されているようです。

サンダーボール作戦では、
007は診療所にいます。女性の診療士になれなれしい態度をとってます。診療士がバスローブを脱いでと言うと、007は、
00時間14分26秒
You never say that as if you meant it.
まるで本気で言っているようには、言わないんだね。(007)

女性から男性に、バスローブを脱いで、なんて言うのは、お誘いの言葉にもなりえます。
でも、この場合は治療なので、お誘いのはずがありません。
as if の前が say という現在形であり、それと同じ時の話なのに、as if 以降は過去形です。
ですので、まるで本気で言っているようには、言わないんだね、という事になると思います。

日本語字幕(保田道子さん)では、
事務的だね
となってます。

こうして、日本語字幕を見ると、私のようにベタに訳さず、
うまく意訳しているようです。

今日の記事は、as if の仮定法です。直説法も近いうちに記事にしたいと思います。
追記 こちらが as if での直説法関連の記事です。

007映画で英語を勉強して、300記事を超えました。好きな映画で英語を勉強するのは楽しいものです。この記事に全体の目次がありますので、ぜひともお好みの記事からご訪問ください。

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