007映画で英語の勉強 in that case が インナットケース となるように、n の後の th は発音されない事がある

■th を発音しない実例

カジノ・ロワイヤルでは、
007は、スカイフリート社の世界最大の飛行機のデビューが爆弾テロにやられるところを阻止しました。
その後、M が007に言います。
00時間56分01秒
When they analyzed the stock market after 9l11, the CIA discovered a massive shorting of airline stocks.
9.11同時多発テロの後の株式市場を分析した後、CIAは航空機会社の株の大量空売りを見つけた。(M)

ここで、
When they analyzed の When they は、
ウェン ゼイ でなく、
ウェ ネ イ と聞こえます。

th の音は落とされてます。

short      空売りをする
英辞郎on the WEB

ちなみに、英語字幕では9/11となってますが、音声は nine eleven です。意味がアメリカの同時多発テロであることは、この記事で勉強しました。

同じくカジノ・ロワイヤルでは、
007は、爆弾製造男と連絡を取っていたディミトリオスの居場所を見つけ、その妻を誘い、情報を取ろうとしています。妻は、ディミトリオスから電話で朝まで帰らないと言われたので、一晩中ふたりで過ごせると007に伝えます。007は言います。
00時間39分29秒
In that case we’re gonna need some more champagne.
その場合は、もっとシャンペンが要るな。(007)

In that case は、
イン ザット ケース でなく、
イ ンナ ット ケース と聞こえます。
th の音は落とされてます。

スペクターでは、
つかんだ情報を007はイヴ・マニペニーに連絡します。
M は正しかったのね。(マニペニー)
もちろんだ。(007)
今度はマニペニーが007に情報を伝えます。
00時間47分06秒
I ran that check.
私は調べたわ。(マニペニー)

アイ ラン ザット チェック でなく、
アイ ランナット チェック と聞こえます。

■t と th を発音しない実例

ワールド・イズ・ノット・イナフでは、
007はテロリストのレナードが、エレクトラ・キングと同じ座右の銘を口にするのを聞いて驚きます。戻ってエレクトラに質問があると、切り出します。
01時間10分16秒
After all ”There’s no point in living if you can’t feel alive.”
Isn‘t that right, Elektra?
Isn‘t that your motto?
何といっても、「生きている感じがしなければ、生きていたってしょうがない。」(007)
そうなんじゃないか、エレクトラ?(007)
君の座右の銘じゃないか?(007)

イズント ザット ライト ではなく、
イズ ナ ット ライト と聞こえます。

イズント ザット ユア モットー ではなく、
イズン ナ ッ ユア モットー と聞こえます。
どちらも、 t と th の音は落とされてます。

motto      座右の銘

There’s no point in living if you can’t feel alive. の There is no point (in) ~ing ~してもむだだ、意味がない、というのは、この記事で勉強してます。

■th を発音しない原理

その原理は、英語音声学入門(松坂ヒロシ著)に載ってます。
[ð] が脱落して、聞こえてきた語が the であるか、a であるか、わからないことがある。たとえば、in the は、速く話されたとき、in a と同じになる。これは[n]の歯音化により説明がつく。
in the の[n]は、しばしば歯音化する。くずれがもっと進むと、歯音化した[n]が[ð]を完全同化させ、結局[ð]は消える。さらに発音が崩れると、歯音化した[n]が再び歯ぐき音にもどり、結局、[ɪn ðə]から[ð]が脱落しただけである。

まず、この文章を理解するために、基本的知識を、同じ本から勉強します。
子音というのは、声の有無、調音位置、調音様式で整理されるそうです。
こんな風に、

[n]という音は、
声の有無 有声
調音位置 歯ぐき
調音様式 鼻音

ここで、調音位置と言うのは、どの器官を使って発音するかというものです。下記の実例を実際に発音してみるとわかります 。
両方の唇は、[p]、[b]、
唇と歯は、[f]、[v]、
歯(と舌)は、[θ]、[ð]
歯ぐき(と舌)は、[t]、[d]、[s]、[z]、[ts]、[dz]、[n]、[l]、

調音様式とは、調音器官の使い方だそうです。これらも実際に発音してみるとわかります。
閉じられた息の通り道を急に開くのは、[p]、[b]、[t]、[d]、[k]、[g]
これらは破裂音と呼ぶ。
せばめられた息の通り道から、息を押し出す。
[f]、[v]、[θ]、[ð]、[s]、[z]、[ʃ]、[ʒ]、[h]
これらは摩擦音と呼ぶ。
口の中の息の通り道をふさぎ、息を鼻から出すのは、[m]、[n]、[ŋ]
これらは鼻音と呼ぶ

また、同化というのは、近隣の音の影響を受け、その音に性質上近づくように変化することを言います。例えば、horseshoe という言葉で、horse の末尾の[s]という音は、直後の shoe の先頭の音[ʃ]の影響により、[s]が[ʃ]に変わってしまう。元々は異なる音が同じになるのを同化という。

これらの基礎知識を持って、さきほどの[ð]が無くなる説明に戻ります。
in the の[n]は、しばしば歯音化する
これは、[n]の調音位置が歯ぐきだったのを、歯に変わると言う事ですね。
次に、くずれがもっと進むと、歯音化した[n]が[ð]を完全同化させ、結局[ð]は消える、というのは、

[n] が歯音化すると言う事は、
声の有無 有声
調音位置 歯ぐき→歯
調音様式 鼻音
と言う事です。これで、
[ð]という音
声の有無 有声
調音位置 歯
調音様式 摩擦音
に近くなりました。それで[ð]は、[n]と同化するんでしょうね。

さらに発音が崩れると、歯音化した[n]が再び歯ぐき音にもどり、

[n] が元に戻ると言うのは、
声の有無 有声
調音位置 歯ぐき→歯→歯ぐき
調音様式 鼻音
ということで、 結局、[ɪn ðə]から[ð]が脱落しただけである。 、と言う事になるんですね。

■t と th を発音しない原理

先ほど見たワールド・イズ・ノット・イナフに出てくる、
Isn‘t that right, Elektra?
Isn‘t that your motto?
ですが、
イズント ザット ライト ではなく、
イズ ナ ット ライト と聞こえます。
イズント ザット ユア モットー ではなく、
イズン ナ ッ ユア モットー と聞こえます。
これですが、Isn’t that には n と that の間に t が入ってます。

twenty をトゥエンティでなくトゥエニィと発音するように、n の後の t は発音されないことが良くあります。(この記事で007映画での実例、この記事で原理を勉強しました)
そこで、まず t の音が無くなり、Isn that となり、さきほどの原理で th の音が無くなったのだと思います。


発音の変化については、今までいろいろ勉強してきました。
この記事では、and がアンドでなく、アンとか単なる ン になる事があるのを勉強しました。
what part がワット パートでなく、ワッ パートとか言うように、t の後にp、b、k 、g の音が来たり、All right. がオール ライトでなく、オール ライとか言うように、t が文末にあると、t の発音が飲み込まれる事の実例と原理をこの記事で勉強しました。
Kill her. がキルハーでなく、キラーとか言うように、h が時々発音されない実例をこの記事で勉強しました。

発音が変化する話はけっこうおもしろいです。

007映画で英語を勉強して、300記事を超えました。好きな映画で英語を勉強するのは楽しいものです。この記事に全体の目次がありますので、ぜひともお好みの記事からご訪問ください。

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